今回のブログは少し長めですが、長男が産まれた翌年スペインの夫の実家に子供達を連れて

帰省する時に、空港で思わぬピンチに陥り大変な目にあった時のことを書いてみました。

完全に自分たちの知識不足から起きたトラブルなので、今になってみれば笑い話。

でもあの時はもう終わった・・・と絶望感でいっぱいだったので、

どうか皆さんが同じ経験をしませんように・・・。

長女が誕生した時にスペイン人の夫はなぜかスペインのパスポートにこだわり、

スペイン大使館にパスポートを作りに行きました。私自身は日本のさえあれば十分だと

思っていたのだけど、彼にはスペインのパスポートというこだわりがあったようで、

長女は日本とスペイン両方のパスポートを持つことに。

そして次男の時も変わらず夫はスペインのパスポートを申請。

しっかり考えれば分かるのだけど、

あの時はとりあえずどちらかのパスポートがあれば大丈夫だろう・・・

と安易に考えてしまい、日本のパスポートは取得せぬまま、

スペインへの帰省の日を迎えたのでした。

帰省前には慌ただしく、しかし確実に忘れ物のないように準備を整えました。

そう、税関でのあの瞬間が来るまでは完璧だと思っていたのです。

成田空港に着き搭乗手続き、手荷物検査などを済ませ出国審査の列に。

職員さん　「はい、パスポート出して顔を見せてください。」

　　　　　　「・・・・・あれ、息子さんの日本のパスポートは？」

私　「え、持ってないですけど・・・スペインのパスポートあれば大丈夫ですよね？」

職員　「いえいえ、日本のパスポートないと出国できませんよ？」

私　「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はい！？」

じゃちょっとこちらでお待ちください～と脇に案内され、別の窓口で対応を待つ。

その間心臓はドキドキ。でもまだどこか楽観視している部分もあった私。

飛行機に間に合うの？そんな事ばかり気にしながら

胸に抱えた息子をあやしながらしばらく待機。

職員の人はどこかに電話をして話をしている様子。

「お母さん～母子手帳持ってる？」

「いいえ、持ってません。」

(日本だと大体いつも持ち歩いていたのに、スペインじゃ必要ないな！って持参せず・・・(´;ω;｀))

「じゃ、戸籍謄本とかもって無いよね・・・？」

「いや、ないです。」

再び待機。いよいよ出発時間が差し迫って来ている。職員さんもいよいよちょっとソワソワ。

粘り強くどこかと交渉してくれているようだった。

日本のパスポートを持っていないのは息子だけ。

どちらにしろ私は息子と一緒にいなくてはならないけど、夫と娘はどうしよう・・・。

もう搭乗開始されているんじゃないかしら。そんな事を考えながらも、答えが出るのを待つ。

職員「お母さん、やっぱりパスポートがないと出国できません・・・。

とりあえず今後の事は今から説明するので、旦那さんと娘さんはどうされますか？」

という訳で、夫と娘を涙ながらに見送って私達家族は一旦離れ離れ・・・・。(つづく)